そばうどん文殊浅草店：昭和の雰囲気漂うディープスポット

浅草に「ヤバい蕎麦屋」があるってご存じですか？

観光地として賑わう浅草。その地下には、昭和の雰囲気を色濃く残したディープなスポットがひっそりと存在しています。そんな場所で今も営業を続けるのが「そばうどん 文殊 浅草店」です。

この記事では、浅草地下街に佇む「そばうどん 文殊 浅草店」のディープな魅力を徹底紹介。その独特なロケーションや、文殊で頂く「そば」と「うどん」についても実食レビューでお届けします。

この記事を読むことで浅草の新たな魅力を発見し、観光ついでに訪れたくなる穴場スポットとしての文殊を詳しく知ることができます！

　

デープな浅草地下街にある「そばうどん 文殊 浅草店」

浅草といえば賑やかな観光地というイメージが強いかもしれませんが、その地下にはちょっとディープなスポットが潜んでいます。それは「浅草地下街」。ここは地下鉄浅草線の改札前に広がる地下商店街で、昭和の香りが色濃く残る独特の空間です。

この地下商店街の入り口は東武浅草駅前にあります。地面にぽっかり空いた謎の階段を見つけたら、そこが浅草地下街の入り口。恐る恐る階段を降りてみると、目の前には昭和時代にタイムスリップしたかのような商店街が広がっています。

古びた看板や細い通路、そして中古レコード店や骨董品店や飲み屋さんなど、どこか懐かしくも異世界のような雰囲気が漂います。

そんな地下街の階段を降りた真正面にあるのが「そばうどん 文殊 浅草店」。入り口からすぐの場所に位置していて、初めて訪れる人でも迷わずたどり着けるはずです。

ただ見た目の印象はかなりディープ。昭和の頃から変わらないかのような佇まいで、かなり利用しずらい雰囲気があるかもしれません。しかしディープさを際立たせている理由は、この雰囲気にも関わらず常にお客さんが絶えないということ。

小さな店舗ながら、ランチタイム以外でも5～6人の立ち食いスペースはすぐに埋まってしまうほどの人気ぶりです。この雰囲気の中でそばをすすっている人たちの姿が、なんとも不思議な風景を作り出しています。

　

実食レビュー「そばうどん 文殊 浅草店」

今回私が注文したのは「ちくわ天そば（520円）」。立ち食いそばとしては一般的な価格帯ですが、その味わいは価格以上の満足感がありました。

まず驚いたのは、文殊では無添加の自家製蕎麦を使用しているということ。さらにつゆには鰹枯節の一番だしを使っているため、一口目から出汁の奥深い香りが鼻を突き抜けます。

ディープな駅そば体験を期待して足を運んだはずが、一口食べた瞬間にその味に引き込まれ、周囲のディープな雰囲気が霞んでしまうようです。

文殊では生蕎麦を注文してから茹で始めるため、お料理の提供までに2～3分ほどかかります。そのため一般的な駅そばよりも待ち時間が少し長い印象です。

しかしひと口すすれば、柔らかめの食感とそば粉の香りが広がり、立ち食いそばのイメージを超えた本格的な味わいを楽しめます。

出汁は鰹の香りが際立ち、ほのかな酸味が奥行きを与えています。上品でしっかりと濃い味わいながらも甘さは控えめで、薬味のネギを追いかけながら思わず飲み干してしまう美味しさです。

トッピングの天ぷらも魅力的です。揚げ置きではありますが、店内で揚げているため風味がしっかりしており、本格的な仕上がりです。

特に名物のかき揚げは衣がサクッと軽く、噛むと具材の旨味がじんわり広がり、出汁との相性も抜群。そば全体の完成度をさらに高めています。

　

他の店舗も行ってみた「そばうどん 文殊」

今回ご紹介した浅草店はディープな雰囲気が特徴的でしたが、「そばうどん文殊」は東京、埼玉、千葉を中心に約10店舗を展開する駅そばチェーンです。

ただし浅草店のような特別な雰囲気を持つ店舗は他にはなく、その多くは一般的な駅そばや立ち食いそばのお店として営業しています。

今回は浅草店以外の文殊と、さらに文殊の「うどん」についてもご紹介します。

うどんそば 文殊 亀戸店

そばうどん文殊 亀戸店は、JR亀戸駅の東口改札を出てすぐの場所にあります。看板には浅草店と同じく、ちょっと怖めのフォントで「文殊」と書かれていますが、浅草店のようなディープさは感じられません。むしろ一般的な駅そば店らしい落ち着いた雰囲気が特徴です。

広々とした店内にはテーブル席とカウンター席があり、浅草店が「昭和の香り漂うディープスポット」とするならば、亀戸店は「駅近で便利な日常使いのそば屋」といった印象。

支払いは浅草店同様に食券式で現金のみ。メニューや味は同じですが雰囲気が大きく異なるため、安心して？「文殊」を味わいたい場合はこちらの店舗の方が良いかもしれません。

うどんそば 文殊の「うどん」

亀戸店でいただいたのは「天玉うどん(550円)」。

まず天ぷら(かき揚げ)は浅草店と同じく店内で揚げたもので、ごま油の香りがほんのり漂い、野菜の甘みがしっかり引き出された一品。この香りがつゆに溶け込むことでさらに深みが増し、全体のバランスを引き立てます。

一方で「うどん」そのものについては、そばのような感激は少なく、正直なところ一般的な駅そばレベルという印象。

麺のコシが控えめで柔らかい食感なので、これは好みが分かれるかもしれません。ただし天ぷらや出汁との相性は良好で、全体的には十分満足のいく一杯です。

とはいえ文殊の真骨頂はやはり「そば」。これから訪れる方は、そばを選ぶことをおすすめしたいです。

　

まとめ

浅草地下街の独特なロケーションに位置する「そばうどん 文殊 浅草店」。そのディープな雰囲気と本格的なそばの味わいは、浅草ならではの魅力がぎゅっと詰まった特別な一軒です。

同じ「文殊」チェーンの中でも、浅草店ほどの非日常的な体験を味わえる店舗は他にありません。

文殊のそばは非常に高いクオリティを誇りますが、浅草店ではその味わいに加えて、戦後の風情を感じるような独自の雰囲気が楽しめます。

本格的なそばを気軽に味わいつつ、ディープな浅草の魅力に触れたい方にぴったりのスポットです。観光の穴場として、ぜひ訪れてみてください。