西印旛沼をガチで一周:試練と癒やしの風景を巡る冒険

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こんにちは!クマった商事の広報担当、熊田久真子(クマ子)です。
実は私、沼の魅力に完全にハマってしまった沼ガールです。

そこで私は各地の沼を訪れ、沼を一周歩きながら自然の美しさや地元の特色を再発見するプロジェクト、「沼ガールプロジェクト(NGP)」を始めることにしました。

今回ご紹介するのは千葉県佐倉市、印西市、八千代市にまたがる、西印旛沼です。

印旛沼はかつてW字型の広大な沼でしたが、戦後の干拓により北印旛沼と西印旛沼に分割され、面積は大きく減少してしまいました。

それにもかかわらず、印旛沼は現在でも千葉県内で最大の湖沼として、その広さを保っています。

 

西印旛沼探索へのアクセスと事前準備

西印旛沼への訪問は、京成線が便利です。今回、私は京成臼井駅に降り立ちました。駅から西印旛沼までは歩いて約20分程度です。

西印旛沼周辺にはお店が少ないので、探索に向かう場合は駅前で飲料水や必要なものを購入しておき、できれば食事も済ませておいた方が良いでしょう。

西印旛沼はこれまで訪れた沼の中でも特に大きいため、沼一周は時間との勝負になリます。

またエリアによっては数km近い距離でお弁当を食べる場所も食事処も存在しないため、とにかく現地では探索だけに集中できるよう、入念な準備が必要です。

私はこの日、京成線に乗る前に駅前のお蕎麦屋さんでサッと食事を済ませ、電車の中でゆっくり休息(食後の居眠りとも言う)を取りつつ現地へ向かいました。

このお蕎麦屋さんでの様子はこちらの記事で紹介しています。

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西印旛沼への道のり

西印旛沼への道のりは、京成臼井駅(北出口)から始まります。駅を出たら線路に沿って歩き、5分ほどで成田街道に突き当たります。ここを左へ15分ほど進むと、西印旛沼へ出られます。

この地域はかつて臼井城の城下町として栄えた場所で、その雰囲気が残る街並みが魅力的ですが、交通量が多い割に路側帯が歩きにくく危険なため、私は静かな住宅街の方向へ進みました。

小川が流れる静かな住宅街を抜け、5分ほど歩くと突如として田園風景が広がります。

水田の波打つ水面や、畦道の豊かな緑を楽しみながらこの田園地帯を10分ほど進み、小さな橋を渡って土手へ上がると、西印旛沼の壮大な景色が目に飛び込んで来ます。

今回はこの地点から西印旛沼を時計回りに一周する探索を始めます。

探索の始まり

西印旛沼一周は、起点から1キロほど続く、木々に覆われた遊歩道(サイクリングロード)を歩くことから始まります。沼が見えないこの区間は、静かで自然に囲まれた道をひたすら進むことになります。

やがて右手に橋が現れますが、この橋の周辺は船溜りになっています。ここは主に釣り人がレンタルボートを利用する際の拠点となっているようで、まるで漁港を思わせるような雰囲気です。

さらにここには、舟戸かっぱ公園や水草観察園があり、美しい景色を楽しみながらの休憩に最適です。

快適な遊歩道と新川の自然を愉しむ

この辺りの西印旛沼沿いは遊歩道(サイクリングロード)がよく整備されており、ベンチも多く配置されているため、歩きやすく休憩も取りやすいので安心です。

舟戸かっぱ公園より西は(「新川」という名の)河川に分類されるエリアですが、今回は遊歩道(サイクリングロード)の最西端である阿宗橋までの範囲を西手賀沼として一周の対象としました。

このエリアは沼面が見える箇所がちらほらある程度で、基本的に右手は沼を遮る堤防、左手は広大な田園風景を楽しみながら単調な歩行で進んで行きます。

新先崎橋を超えた辺りは、葦の向こうに沼面を楽しむことができます。ここではボート釣りを楽しむ釣り人が多く見られ、彼らはこの美しい風景の一部となっています。

佐倉ラベンダーランド

単調な歩行を続けていると、ふと「佐原ラベンダーランド」という幟が目に入り、興味を引かれて立ち寄ることにしました。

そこには一面の花畑が広がり、この日はたまたま何かのイベントが行われているようでした。コーラスの音楽や子供たちの遊ぶ声が聞こえ、ラベンダーグッズのショップが賑わっています。

バラのガーデンも美しく、訪れた人々が楽しんでいる様子が伝わってきました。

この賑わいは孤独に沼を一周しようとする者にとっては少々毒かもしれません。私もこの場所の雰囲気に引き込まれそうになりましたが、目的を思い出してその場を後にしました。

水神社への訪問と阿宗橋への道

気を取り直し、沼が見えない遊歩道(サイクリングロード)を進んでいくと、やがて小さな祠が目に入りました。それはまるで嘘のような小さな橋を渡った先にありました。

訪れたのは水神社という場所で、今回の旅では唯一の神頼みの場となりました。

水神社で手を合わせ、探索の安全を祈願すると、沼の最西端にある阿宗橋を目指しました。

阿宗橋からは、西印旛沼がよく見えます。ここからは沼の北岸を東へ向かって進みますが、今回はまだまだ長い距離が残っていることを実感します。

そして、これからが本当の試練の始まりだったのです。

西印旛沼北岸の試練

阿宗橋を渡って北岸を東に進むと、期待していた散策路は通行禁止で、代わりに一般道を歩くことに。

印西エリアの道路は歩行者に優しくない場合が多く、今回も歩道がないため車通りの多い危険な路側帯を進む必要がありました。

沼の美しい景色もほとんど見えず、さらに10km以上にわたって給水ポイントや休憩用のベンチもなく、車に警戒しながらの長い歩行は、今回の探索で最も困難な部分となりました。

車の往来を常に注意しながら足場の悪い路側帯を長時間歩いたため、足に大きな負担がかかり、私は足を痛めてしまいました。

北岸の小さなオアシス

北岸の厳しい道のりの中でも、湧水スポットはまさに小さな救いでした。遠くから見ても、何台かの車が水を汲みに来ている様子が確認できます。

この水は飲用には推奨されていませんが、非常時には命の水となり得るでしょう。幸い私はまだ手持ちの水が残っていたので、ペットボトルに水を汲んで持ち帰りました。

冷たい水でハンカチを湿らせて顔を拭くと、疲れと暑さで疲弊していた身体がリフレッシュされます。まるでオアシスのようでした。

その後、長い間見かけなかった自販機を発見しました。自販機の隣にはベンチも設置されており、ここで少し休憩することができました。

この場所で飲んだペットボトルの麦茶が非常に美味しく感じられ、疲労感を忘れさせてくれました。

危険を乗り越えて安らぎのひと時へ

佐倉印西線と交差する地点を右折し、そこから沼の最東端へと進みます。ここには双子公園という休憩スポットがありますが、私は何よりも痛めた足を休ませる必要がありました。

しかしこのエリアも歩道は無く、かつ交通量の多さと走る車のスピードが今までとは比べ物にならないため、西印旛沼一周では最も危険なエリアです。私は足を引きずりながらも必死に歩きました。

やっとのことで双子公園に到着すると、足の痛みを忘れさせてくれるほどの壮大な沼の景色に心を奪われました。ベンチに座り足をマッサージしながら、西印旛沼の風景を楽しみます。

ここからゴールまでの道のりは、遊歩道(サイクリングロード)が続いているはずです。私は休憩を取りながら、安堵感に包まれていました。

束の間の安堵と新たな敵

しかし安堵したのも束の間、予定していた遊歩道(サイクリングロード)が工事中で封鎖されており、再び歩道のない危険な道路を歩くことになります。

交通量と車速が半端ない佐倉印西線を命がけで進んだ後、ようやく迂回路に入ることができ、安心して歩ける環境が戻って来ました。

その後、遊歩道(サイクリングロード)が利用できるエリアに入りますが、沼の景色は堤防に阻まれて見えない区間が続きます。

しばらくすると、堤防の上に上がることができる箇所があり、そこからは夕暮れ時の西印旛沼の絶景を楽しむことができます。

ただ、大量の子虫が顔を目掛けて飛んでくるという、別の困難に見舞われることになりました。

夕暮れ時になると辺りが暗くなり始め、私は懐中電灯を頼りに虫を払いながら前進し、やがて電車の音が聞こえてきたのは、この旅のゴールが近づいている証でした。

暗闇を抜けて旅の終わりへ

飯野竜神橋から眺めた佐倉ふるさと公園の風車、美しい沼の風景、そして上空に浮かぶ月が印象的でした。この場所には花畑や遊覧船乗り場、土産物屋などがあり、家族連れにとって理想的な場所です。

しかし、その後の道のりは完全な暗闇で、私は目を閉じているかのような真っ暗な中を歩き続けました。ただ、時おり耳にする京成線の音が不思議と安心感を与えてくれました。

私はこの音を頼りにゴールへ向かい、ついに出発点へ無事に戻ることができました。

ワークアウトアプリが一時停止していることに気付かず、一部記録が取れていない箇所がありますが、今回の探索で歩いた距離は25.89km、所要時間は6時間半でした。

これだけ限界まで歩き、さらに足を痛めても、ここから鉄道駅まで20分で辿り着けるのが西印旛沼の魅力でもあります。私は京成臼井駅前で夕食を取った後、京成線で帰宅しました。

この夕食の様子はこちらの記事で紹介しています。

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「肉らーめん幸」で炙り肉盛りらーめんをクマ子が堪能。独特のスープと無限ライスの組み合わせが絶品。

まとめ

西印旛沼を一周する旅は、自然の美しさとともに予期せぬ試練をもたらしました。

整備された遊歩道から通行禁止区域、そして暗闇の中を進む厳しい道のりにもかかわらず、途中の湧水スポットや佐倉ふるさと公園の風景など、心を癒やす瞬間もありました。

暗闇を抜けて耳にする京成線の音は、安堵感を与え、ゴールに向かう励みとなりました。

この一周は、自然の中での冒険と自己発見の旅であり、多くの記憶と共に、再び日常へと戻る準備を整えてくれました。

ぜひ西印旛沼で、心落ち着く自然とのふれあいの時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

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